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内科疾患(生活習慣病)

生活習慣病

生活習慣病とは、糖尿病、高血圧、高尿酸血症、中性脂肪やコレステロールが高い脂質異常症といった病気の総称で、タバコ、肥満、食べ過ぎ、お酒の飲みすぎなど不健康な行動がきっかけとなり発症する場合があります。

生活習慣病の中には、心臓病、がん、脳卒中も含まれており、この3つの死亡率は国内で上位を占めています。
自分であまり症状に気付くことがない生活習慣病は、知らない間に進行してしまい、身体の内臓や器官などに悪影響を与えていきます。最悪の場合、心筋梗塞、脳梗塞、狭心症といった命に危険が及ぶ合併症を急に発症することがあります。そういった事態を避けるため、正しい生活習慣を心掛け、健康的な身体を保つよう自己管理することが大切です。

当院では、最新の指導マニュアルと科学的根拠に従い、生活習慣病をコントロールする治療を行うことができます。

偏った食生活、座りっぱなしの仕事で運動不足の方、ついついお酒を飲みすぎてしまう方は、是非一度当院までお気軽にご相談ください。

高血圧症

高血圧症高血圧症は、診察時に上が140mmHg以上で、下が90mmHg以上の場合を指します。生活習慣病の中で最も発症しやすい病気で、高齢者(70歳以上)の約7割がかかっているとされています。血管に圧力が生じるため、動脈硬化が進みやすく、腎臓障害、心筋梗塞、脳卒中といった病気の引き金になります。
高血圧の治療として、塩分の量に気を付けながら食事をして頂きます。外食も塩分が多いので、できる限り回数を減らして頂きます。また、食事の見直しをしながら運動も行って頂きますが、それでも数値が下がらない方はお薬を用いることもあります。

下記該当する方は、二次性高血圧を発症する可能性があります

  • 若いのに高血圧の方
  • 血圧の上がり下がりが大きい高血圧、急に高血圧を発症した、お薬をいくつか服用しても下がらない難治性高血圧
  • ナトリウムやイオンといった電解質に異常(電解質異常)がある高血圧
  • 臓器に重大な障害(心肥大、腎障害など)が発生し、進行スピードが速い高血圧

予防と治療

下記のような治療と予防を行っていきます。

食事療法

  • 塩分を1日6gに抑えるようにしましょう。アジの干物1枚、たくあん3切れ、梅干し1個を我慢するだけで、約2gの塩分を減らせます。
  • 1日の摂取カロリーを減らし、暴飲暴食をお控えください。
  • タバコを控え、お酒の飲み過ぎはやめましょう。ビールは中瓶1本まで、日本酒は1合まで、ワインはワイングラスで約2杯まで、ウイスキーはダブルを1杯まで、焼酎は半合弱を目安に適量のお酒をお楽しみください。(女性はこの半分が目安の量になります)

運動療法

  • 軽めの運動を毎日継続する。例えば、ウォーキング10分を数回に分けて行うなど。
  • 週4~5日くらいを可能な限り30分以上毎日続ける。

薬物療法

運動や食事の改善を行っても血圧が下がらないときに、降圧剤を使用します。血圧を下げる降圧剤には、カルシウム(Ca)拮抗薬(血管拡張作用があるお薬)、利尿剤(尿を多くし血液量を少なくするお薬)、β遮断薬・α遮断薬(心臓の負担を軽減し、血管の張りを抑える)アンジオテンシン変換酵素(ACE)阻害薬・アンジオテンシンII受容体(ARB)拮抗薬(高血圧治療薬で血圧を上げるホルモンの生成を抑制し、利尿や血管の拡張を促進する)といった様々なものがあります。お薬によって血圧を下げる仕組みは異なり、特性や欠点もあるため、患者様の状態に合わせてどのお薬を組み合わせるか、もしくは単体で使用するか決めていきます。また、病院で定期的に診察を受けながら、病気の発症リスクを減らしていくのも非常に大切です。

脂質異常症

脂質異常症以前は「高脂血症」と呼ばれ、血液中の脂質が上手く処理されないことで、LDLコレステロールが高い、HDLコレステロールの値が低い、中性脂肪が高い状態になる病気です。
脂質異常症は、乱れた生活習慣だけでなく体質が深く関わっている場合があります。脂質異常症になるのは肥満の方というイメージがありますが、実は痩せていて発症する方もいらっしゃいます。
治療として、食事内容を改善する食事指導や運動療法を行います。治り具合によって、薬物療法を並行して行う場合もあります。

予防と治療

脂質異常症のほとんどは、生活習慣が大きく関わっています。そのため、食事の乱れを見直し、毎日の運動、体重のコントロールをすることが大切になります。体重のコントロールが上手くいけば、糖尿病や高血圧を改善できる可能性もあります。継続することで改善する見込みが得られるため、意識して日常生活を送りましょう。

食事療法

脂肪が多い動物性脂肪(肉や卵など)を摂りすぎると、コレステロールが高くなって動脈硬化の進行スピードが速くなってしまいます。脂肪が多いもの(砂糖がたくさん入ったお菓子、お酒、清涼飲料水など)をたくさん摂取するのはお控えください。摂取カロリーを管理しながら、コレステロールを下げる効果がある食べ物(野菜、果物、穀類、きのこ、海藻、豆類)や動脈硬化を防止する食べ物を多く食べるようにしましょう。

運動療法

  • 運動を習慣にすれば、肥満の解消と予防の効果が期待できます。ただし、関節や心臓に持病がある場合は医師に相談してから運動を始めてください。
  • 毎日、有酸素運動(ウオーキングなど)を継続すると、HDL(善玉)コレステロールが増え、中性脂肪を減らす効果があります。

薬物療法

脂質異常症では、中性脂肪を下げるお薬やLDL(悪玉)コレステロールを下げるお薬を服用します。服用を開始して2~3ヶ月経っても、十分な効果を得られない場合、お薬の種類を変えたり、量を増やしたりすることがあります。お薬は医師や薬剤師の指示に従って服用することで、効果を得られます。また、副作用が出る恐れもあるので、定期的に来院して血液検査で状態を確認することが大切です。

糖尿病

糖尿病インスリンという物質が減少したり、働きが悪くなったりしたため、血液中のブドウ糖が高くなる病気を指します。糖尿病になると、血管の壁にプラークが蓄積され、動脈硬化が起こります。それにより、脳卒中や心筋梗塞、腎症、神経障害、網膜症といった病気を併発する可能性も高まります。
糖尿病は、適切な量や栄養バランスを考えた食事、運動療法を行いながら、治療していきます。糖尿病の改善する度合いにより、インスリンや血糖を下げるお薬を使用します。

予防と治療

食事療法と運動療法を行い、改善を目指していきます。

食事療法

飲食物を体内に取り込み、それを胃腸が消化・吸収することでブドウ糖になります。血糖値はブドウ糖が血液に入ると高くなるため、暴飲暴食、間食、夜中の食事などは糖尿病を発症するリスクが高い行動になります。食事の量を調節しながら、栄養に偏りがない食生活を継続すれば糖尿病を改善することができ、予防の効果も期待できます。

運動療法

血中のブドウ糖である血糖は、身体の細胞を正常に動かすエネルギー源として使われます。血糖が身体の細胞に取り込まれる働きは、インスリンという物質によって管理されています。内臓脂肪が多い肥満だと、インスリンの働きが妨害されてしまい(インスリン抵抗性)、血糖値が上がりやすくなります。一方、インスリンの効果が高まりやすいのが筋肉質な方で、血糖値も下がりやすくなります。つまり、インスリンの効果を十分に得るためには、太りすぎないよう注意しながら体重管理を行い、体操や歩行、筋肉トレーニングといった運動を続けて、血糖値が上がらない身体を目指し、健康的な生活を続けることが必要です。

薬物療法

糖尿病は、基本的に食事療法と運動療法にて治療していきますが、その2つで効果が得られない場合に薬物療法を併用します。お薬を処方されても食事療法と運動療法は続けて頂くことで、お薬の効果を十分得られる可能性が高くなります。薬物療法で使用するのは、インスリン注射、インスリンの分泌を促すお薬、経口血糖降下薬です。経口血糖降下薬は、多すぎる糖を排出するお薬とインスリンの分泌を促すお薬があります。
糖尿病の治療で効果を調べる項目としてHbA1cがあります。HbA1cとは、血液を採取した日から過去1~2ヶ月前の平均的な血糖値を示した値なので、その時は正常の血糖値でもHbA1cが高かった場合、過去に血糖値が高かったということになります。糖尿病による合併症を防止するためには、HbA1cの目安が7%未満とされています。なお、薬物療法の副作用や年齢によって、目安を上げたり下げたりする場合も多いです。

高尿酸血症/痛風

高尿酸血症/痛風高尿酸血症とは血液中の尿酸値が高くなる病気で、尿酸が血液中で結晶化すると関節に激痛が生じる「痛風」を発症します。治療は、お酒を控えてもらったり、プリン体が入っている食品を避けてもらったりしながら、様子を見ていきます。さらに、薬物療法で尿酸値を下げるお薬を使用していきます。痛風を発症する前、関節がムズムズしますが、この段階で治療を受けると痛風を予防することができます。

予防と治療

食事療法

  • 一日の摂取するエネルギーをコントロールする
  • 一日の尿が2L出ることが目標なので、水分をこまめに摂取する
  • レバーといったプリン体を多く含む食品をできるだけ控える
  • ビールといったお酒の飲み過ぎに注意する。ビールは500ml、ウイスキーはダブルを1杯、日本酒一合に制限し、1週間で2日はお酒を全く飲まないようにする。

運動療法

尿酸値を下げる主な方法は、体重を減らすことです。高尿酸血症の方の多くは肥満であるため、体重を減らせば尿酸値も低下していきます。継続した運動、栄養に偏りがない食事、カロリーのコントロールで体重を減らしていきましょう。

薬物療法

薬物療法は、血清尿酸値が8.0mg/dl以上で、家族に高尿酸血症の方がいる、痛風関節炎、尿路結石、腎障害、高血圧、虚血性心疾患、高脂血症、肥満、糖尿病といった合併症を発症している場合に行われることがあります。なお、血清尿酸値が9mg/dl以上なら合併症がなくても薬物療法を行う可能性があります。
使用するのは、尿酸の生成をさせないお薬であることが多いです。尿酸の排泄を促すお薬もありますが、尿路結石が起こるリスクを回避する必要があるため、患者様の状態に合わせて処方しています。

メタボリックシンドローム/肥満

メタボリックシンドローム/肥満メタボリックシンドロームは、ウエストが男性85cm以上、女性90cm以上ある内臓肥満で、①血糖値が高い・②高血圧・3中性脂肪が高いかHDLコレステロールが低い、この3つのうち2つ以上該当する方を指します。メタボリックシンドロームは、血圧、血糖、脂質がそれほど基準値から外れていないケースでも、動脈硬化による深刻な疾患(脳梗塞、心筋梗塞など)を発症する可能性が高いです。血圧、血糖、脂質が基準値から大幅に外れないよう規則正しい生活習慣を意識し、動脈硬化を進ませないことが大切です。
また、肥満症は内臓脂肪が体に多く蓄積している状態を指し、生活習慣病(脂質異常症、高血圧、糖尿病など)を発症する原因の一つに挙げられます。

肥満の指標:BMI

体重と身長が変化すれば、体脂肪量にも影響が現れます。BMI(body mass index)の計算式を用いて、肥満度を計算してみましょう。
BMIが25以上あれば肥満で、18.5未満なら低体重です。標準は18.5≦BMI<25となります。
<計算式>
BMI=体重(kg)÷身長(m)÷身長(m)

標準体重

様々な病気にかかる割合が低いBMI22が基準となっており、この数字を使って標準体重を計算していきます。
標準体重(kg)=身長(m)×身長(m)×22
例:身長160cm(1.6m)の場合、計算式に当てはめると1.6×1.6×22=56.3kgとなります。

予防と治療

体重を減らし、肥満を解消することがメタボリックシンドロームや肥満症の予防と治療に有効です。

食事療法

  • たんぱく質を多く摂取し、脂肪を摂りすぎない(たんぱく質:15~20%、炭水化物:60%、脂肪:20~25%)。
  • 必要な栄養素を摂取し、一日のエネルギー量を1,200~1,800kcalに抑える。
  • 塩分は一日10g以下に抑え、食物繊維は一日25g以上摂る。
  • 一日に必要なビタミンやミネラル摂取する。

運動療法

  • 運動することで基礎代謝が上がり、インスリンの働きを高める、脂肪をつきにくくする、HDLコレステロール(善玉コレステロール)が増えるなどの効果を得られ、太りにくい体質になる。
  • 有酸素運動で体脂肪を減らす。
  • 少しきつめの運動を10~30分続け、週に3日以上行う。
  • 毎日、有酸素運動するように習慣化する。

日常生活で少しずつ運動を取り入れ、体についた脂肪を減らしていきましょう。すぐ結果を出したいと考えがちですが、体重を3~4%くらい減らしただけでも血圧、血糖値、中性脂肪の値は減少します。ただし、無理すると続かないので、続けやすい運動量を毎日行うようにしましょう。